両国と言えば相撲を思い浮かべる人も多いですよね。大相撲が行われる国技館で有名ですが、古くから歴史のあるエリアで、日本文化を相撲以外にも魅力的な観光スポットがたくさんあるんですよ。今回は、かつて相撲が行われていた場所、回向院と、四季折々の風景が楽しめ、外国人観光客からも人気の旧安田庭園をご紹介します。
古くから相撲が行われてきた場所 回向院
回向院(えこういん)は、あまり知られていませんが、江戸時代から明治時代まで相撲を行っていた場所です。国技館ができるまでは、ここで本場所が行われていました。敷地内は志砂で荘厳な雰囲気で、かつては多くの木製の尊像が置かれていましたが、関東大震災などで焼失してしまい、現在は石仏や銅仏などが残されるのみとなっています。
回向院で有名なのが、時代劇でおなじみの黒装束にほっかむり姿が特徴的なねずみ小僧です。大名から千両箱を盗み、貧しい町民に配ったという逸話は、いまなお語り継がれていますが、そのねずみ小僧の墓だといわれている場所があります。長年捕まらなかったため、その運にあやかろうと、合格祈願に訪れる人も多い場所です。
四季折々の風景が楽しめる日本庭園 旧安田庭園
旧安田庭園は、両国国技館から北側に広がり、なんと1万4000坪もの敷地をほこる、日本でも有数の日本庭園です。ここは無料で開放されているので、だれでも自由に散策を楽しむことができます。都会の中にありながら、四季折々の風景が楽しめると、外国人観光客にも人気の観光スポットです。特に春から初夏にかけてはさまざまな花が咲き乱れ、園内を鮮やかに彩ります。
元禄年間(1688〜1703)に建てられたと伝えられる歴史ある安田庭園は、かつては隅田川の水を引き込んでいました。現在でも人工ポンプ式ながらも、潮の満ち引きの様子を楽しむことができます。
クラフトビールの聖地 麦酒倶楽部ポパイ
都内でも特に人気のビール専門店です。クラフトビールの聖地とも呼ばれ、連日ビール好きな人たちでにぎわっていて、店内は常に陽気で明るい雰囲気が漂い、お酒の場を盛り上げてくれます。さまざまなクラフトビールが楽しめるほか、ビールに合うおつまみや食事などもそろえられています。
お店の壁一面には、約70種類ものクラフトビールが用意され、ビアサーバーが並びます。世界各国のビールの味や香りをしっかりと楽しめるように全席禁煙になっているのもうれしいポイントです。人気メニューは、ブラウンエールでじっくり煮込んだシチューです。
イノシシ鍋の老舗 ももんじや
両国駅から徒歩5分ほどの場所にある、イノシシ鍋の老舗です。両国国技館近くでなんと10代も続いているというから驚きです。もともと江戸地雷、農民が捕獲したイノシシやシカを、売って調理していたことが始まりだそうです。
イノシシ鍋は、別名「ぼたん鍋」とも呼ばれ、少しクセのあるイノシシの肉をじっくりと煮込むことで、味がしみこみ食べやすくなる料理です。イノシシ鍋はコース料理をはじめ、会食や宴会などにも対応しています。イノシシだけでなく、ほかのジビエ料理も食べられ、伝統的な味わいを思う存分堪能できます。